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![]() 迫り来る"終末"は、もはや避けられない運命なのだろうか? ありきたりの毎日は、突如として破壊される。 ![]() こうした現象は、経済効率を最優先させて生物を商品として扱ってきた人類に、何者かが警告を発しているようにも見える。何かがおかしい。よくないことが確実に進行している。だれもがどこかで、日々そんな不安を感じながら生きている。現実がこのありさまなのだ。 ときに虚構はさらにその先へ、可能性としての未来(現在?)を描く。つくり手が想像の力を無限に解き放ったとき、そこには恐るべき世界が広がっているのだ。 ![]() 予想もしない悪夢は突然やってきた。 ![]() それが本物の悪夢の始まりだった・・・。 薄暗がりに浮かぶのは隣家のヴィヴィアン。ルイスがその異常さに気づく間もなく、ヴィヴィアン(ハンナ・ロックナー)は人間離れしたスピードで彼に襲いかかる。そのまま息絶えたルイスだったが、次の瞬間に息を吹き返す。そしてこんどはルイスが、アナに突進したのだ。パニックに陥りながらも屋外に逃げるアナ。そこで彼女はさらに恐ろしい光景を目にする。隣人が銃を向けあい、救急車が躊躇なく人を轢き殺して走り去り、アチコチで火の手が上がっている。いったい何が起こっているのか。アナは夢中で自動車に乗り込み、ハンドルを切った。廃墟と化した町を抜け、アナは4人の生存者と出会う。警察官のケネス(ヴィング・レイムズ)、麻薬の売人のアンドレ(メキ・ファイファー)とロシア人で妊娠中のルダ(インナ・コロブキナ)のカップル、そして電化製品の販売員だったというマイケル(ジェイク・ウェバー)。彼らは無人となったショッピングモールへ忍び込む。 そこは理想的な隠れ家。 衣服も食料品もたっぷりある。しかし、ホッとしたのもつかの間、アナたちの前に銃を持った警備員姿の男たちが立ちはだかる。先客がいたのだ。CJ(マイケル・ケリー)をリーダーにした、テリー(ケヴィン・ゼガーズ)とイーボム(バート)という3人組。彼らはエゴをむき出しに、モール内を支配しようとする。それにしても"彼ら"の存在は何を意味するのだろうか。隕石の落下か、核実験の結果か。またはキリスト教の説く、これが終末期だろうか。テレビのニュースでは生物化学兵器を使った戦闘が立証され、ウィルス説が有力視されていると伝えていた。真相はわからない。ただ感染者に少しでも傷付けられると、彼らの同類に生まれ変わることは明らかだった。そして彼らの致命傷は頭部への攻撃であることも。つまり噛まれたら最後、相手が家族でも恋人でも躊躇なく頭を撃ち抜くしかないのだ。ぞくぞくとモールの駐車場に集まる感染者の群れをくぐり抜け、さらなる生存者がトラックでやってきた。アナは、反対を唱えるCJらを説き伏せて彼らを受け入れる。しかしそのなかに"感染者予備軍"がいたのだ。アナたちはほんの数分前まで同士だった彼らを前に、厳しい選択を迫られるのだった...。 モールでの日々は虚しく過ぎていく。 それでもそれなりに快適だった。高価な宝石もシャレた洋服もすべて自分のもの。働く必要もないから、一日中カウチでテレビを見て、セックスに明け暮れてもOK。とがめる者は誰もいない。彼らは自由を謳歌し、ときにはテーブルを囲み、おしゃべりを楽しみ、しだいに絆を深めていく。しかし、そんなある日のこと、妊娠中のルダの容態に異変が起こる。彼女は感染者との接触で密かに傷を受けていたのだ。恋人のアンドレもそのことを知っていた。やがて出産のときが迫る。一方、アナたちは葛藤していた。外界の現実に目を背けて死を待つのか、無数の感染者をくぐり抜けここから脱出すべきか。 しかし、どこへ・・・。アナたちには、絶望的な未来しか残されていなかった。
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