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![]() 全米の賞レースを席巻した話題作、ついに日本上陸!サエないフツーの毎日をコミックにすることで、自分を表現する手段だけではなく、愛する妻まで手に入れたハービー・ピーカー。そのままのあなたで大丈夫。誰のどんな毎日だってきっと輝いている! ![]() オハイオ州クリーブランドの病院事務員として、書類の整理に明け暮れるハービー・ピーカー(ポール・ジアマッティ)。 コンプレックスたっぷりの風貌に、もともとの心配性もあいまって、なかなかダメな毎日を過ごしている。そんな現状をなんとかしようとハービーが思いついたのは、自分を取り巻く日常をコミックにすること。絵が描けなくたって問題なし。友人に作画を担当してもらい創刊したコミック「アメリカン・スプレンダー」はたちまち評判に! そんな頃、コミックの熱心な読者ジョイス・ブラブナー(ホープ・デイヴィス)からの手紙がハービーの元に届く。 似たもの同士の二人は、会ったその日に意気投合してスピード結婚。ハービーのサエない毎日にちょっとした幸せが訪れるが、不器用な二人の生活には次々とトラブルが発生して… コミックの原作を書くことで自分を表現する手段を手に入れただけではなく、ありのままの自分を愛してくれる妻、そして家族を手に入れたハービー。でも、ハービーが特別だったわけじゃない。誰のどんな毎日だって... そう! もちろんあなたの毎日もきっと輝いているはず! ハービー・ピーカーの毎日はフツーなのに、ちょっと変。なのにナゼか、あなたに似てる。 "スーパーのレジに並ぶとき、何に注意するべき?" ハービーがコミック「アメリカン・スプレンダー」で取り上げる題材は、フツーの毎日こそ面白いと思っている彼ならではの、ついついうなづいてしまうようなものばかり。いつもハービーにネタを提供してくれる病院の同僚たちは、きっとあなたの身近にもいるような(いや、とてもいそうにない!?)タイプばかりだし、趣味のSP盤レコード収集にまつわるエピソードも何かをコレクションしている人には、嬉しくも耳が痛かったりする話ばかりで思わず笑ってしまうはず。 でもフツーの毎日もラクじゃない。ハービーは"ありのままの自分を愛して欲しい"と心から願っているのに頑固で不器用。そのうえ格好よくないと来たらモテるはずもない。ついついそんな不満をコミック原作に書き綴ることも… コミックに記された、ありのままのハービー。そのちょっと変でヘタクソな優しさに溢れた姿は、きっとあなたを虜にする! 本物のハービーと劇中のハービー。そして大胆なスタイルで描かれた風変わりな"ラブ・ストーリー"。 『アメリカン・スプレンダー』の主人公、ハービー・ピーカーは70年代から年に1冊のペースでコミック「アメリカン・スプレンダー」を出版し続けている、実在のコミック原作者。 ![]() コミックそのままに映画にも、実在のハービー、ポール・ジアマッティが演じるハービー、イラストのハービー、ハービーが過去に出演した番組の映像などなど、何人ものハービーが登場している。その上、関連のないいくつかの短編をつなぎ合わせて、ひとつの物語を作るという困難を解決したのは"ハービーとコミック、そしてジョイスとのシンプルなラブストーリー"として描くということだった。 「実在するものも、そうでないものも信用してはいけない。すべてなんとなく本物であると同時に、すべてなんとなく本物でないようにしなければいけない」を合言葉に、技術的なアイデアに懲りすぎることなく、感情を揺さぶる何かが観客に伝わるように心がけ、バーマンとプルチーニは、ジョイスとハービーの夫婦の物語を優しいまなざしで切り取った。2組のクリエイター夫婦同士の信頼関係はスクリーンを通して伝わってくるようだ。 そうした確かな演出に多くの期待が寄せられ、本作は本年度の全米各賞レースの台風の目として数多くの賞を受賞。受賞こそ逃したがアカデミー賞やゴールデン・グローブ賞にもノミネートされ、全米だけにとどまらず全世界的な注目を集めることとなった。 高い評価を集めた役者たちポール・ジアマッティとホープ・デイヴィス 性格派俳優のポール・ジアマッティは実際のハービーの外見や、トーク番組に出演したときの不機嫌な態度などを研究し、あまりにも自然な演技でハービー役を演じている。実在するハービーとコミックに登場するハービーを演じ分けただけではなく、映画の各シークエンスをスムーズに橋渡しした演技は高い評価を受け、ナショナル・ボード・オブ・レビューでの受賞をはじめ、多くの賞賛が寄せられた。 ハービーの妻ジョイスを演じたホープ・デイヴィスは、笑いをねらっていないのに面白い、という新しい魅力を発揮。ジョイスというキャラクターを深いレベルで理解していたからこその演技で、ゴールデン・グローブ賞助演女優賞にノミネートされるという快挙を成し遂げた。 ![]() クリーブランドの退役軍人病院の書類係として働くハービー・ピーカー。 インテリの妻との2度目の結婚も破局寸前で、サエない毎日から救ってくれるのは病院の同僚たちとの他愛ない会話だけ。 ![]() 近所のガレージ・セールでSP盤コレクターとしての本領を発揮するハービー。友人の紹介で知り合ったのは挨拶状を描く仕事をしている内気なロバート・クラム(ジェームズ・アーバニアク)だった。同じ趣味を持つふたりは親しくなり、クラムの描いたコミックの芸術性にハービーはコミックの新たな可能性を感じる。間もなく有名になったクラムはサンフランシスコへ移りアンダーグラウンド・コミックの旗手となる。 いつもどおり病院での書類整理をするハービー。手元が狂ってばら撒いてしまった書類の中にクリーブランドで生まれて死んでいった男のカルテが。自分もこうしてはいられないとハービーは一念発起し、日常の中に溢れているちょっとした題材を、棒線のような絵とは呼べないような代物で描き始める。 そうしてやっとのことで完成した棒線で描かれたコミックをクラムに見せるハービー。クラムはそれを面白がり、その場で絵をつけ始めた。喜びのあまりか、ハービーは急に声が出るようになる。 次々と自分の毎日をコミック原作にするハービー。創刊された「アメリカン・スプレンダー」はたちまち大人気に。しかも友達や同僚は自分がコミックに登場することを心待ちにするようになる。コミックで名は知られ、大手メディアからは賞賛された。やっと運が向いてきた様に見えたが生活は相変わらずサエないまま。ハービーは病院での仕事を心の支えにして、コミック原作を書き続ける。題材に困った時には、病院の同僚トビー(ジュダ・フリードランダー)のような面白い友人との会話がネタを提供してくれた。
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_Movie Information | Dondetch_ |