_ マッハ


アクション映画の原点にして、頂点。
ニュー・ヒーロー、トニー・ジャーが新しい伝説を生み出す!


 スタントマンの起用に、ワイヤー・ワーク。さらに、CG(コンピューター・グラフィックス)の多用に、早回しによる編集−
近年のアクション映画製作において、このようなデジタル技術を駆使した“誇張表現”は、もはや絶対不可欠とされている。『マトリックス』、『スパイダーマン』、『ロード・オブ・ザ・リング』といったハリウッドによる超大作は、まさにその最高到達点といえるだろう。しかし一方で、そういった表現がすでに進化を極め、限界点に達しつつあるのも事実である。真のアクションを語るには、こういったデジタル技術による表現は、実は単なる“不純物”にすぎない。「今こそアクションは原点に戻るべきだ!」と登場したのが、“純度100%のムエタイ・アクション超大作”『マッハ!』である!

仏教とムエタイの国――タイ。敬虔な仏教徒の村から、信仰の象徴ともいえる仏像“オンバク”が何者かによって盗まれた。そして、村人たちの失意と希望を胸に、ひとりの青年が立ち上がった。彼の名はティン。究極の武術・ムエタイを武器に、彼は“オンバク”像を取り戻すための過酷な戦いに出る……。

“ムエタイ戦士”ティンを演じるのは、スタントマン出身のトニー・ジャー。伝説のアクション俳優を師に持つ彼は、10歳から学んだ古式ムエタイのほか、テコンドーや剣術などの武術を習得。武術指導も務める彼がヒザやヒジを駆使して魅せる技は、まさに神業の域。また、さまざまな障害のなか、バンコクの街を走り抜け、トゥクトゥク(3輪タクシー)を爆走させるほか、身の回りのものは何でも武器にして闘うアクション・シーンが全編に炸裂!

 彼とともに“オンバク”像を探す同郷のジョージには、本国でマルチ・タレントとして絶大な人気を誇る、ペットターイ・ウォンカムラオ。美少女ムエには、CM、MTVで活躍する人気モデルで、本作が映画デビューとなるブマワーリー・ヨートガモンがそれぞれ扮している。監督は俊英、プラッチャヤー・ピンゲーオ。タイのミュージック・クリップ界で数々の賞を独占後、映画界に進出。その後、ティーンエイジ・ホラー『呪信 999』(日本ではビデオ発売のみ)をプロデュース、そのスマッシュ・ヒットでさらに注目を浴びた。彼にとって本作は構想20年の企画だが、その実現には次世代アクション・スター、トニー・ジャーとの出会いという奇跡があったのだ。

 2003年バンコク国際映画祭でプレミア上映された本国タイでは、数々のハリウッド大作を押さえ、記録破りの興収を更新。さらに、特別上映されたトロント映画祭でも、そのホンモノの面白さに魅せられた映画人が続出!あの、リュック・ベッソンがヨーロッパ7カ国及び南米での配給権を独占取得し、先陣を切ったフランスでは『少林サッカー』、『HERO』を超える大ヒットとなった。そして“アクション映画の聖地”香港でも初登場No.1大ヒットを記録。そのほか、今秋以降に公開が予定されているアメリカ、イギリスなど、すでに全世界40ヶ国以上での上映が決定!まさに、とどまることを知らない『マッハ!』現象が日本にやってくる。

ブルース・リーの衝撃の死から、早31年――。
2004年、我々はアクション映画の原点であり、頂点である、ネオ・英雄伝説を目にする!




のどかなノンプラドゥ村の寺院に祀られている仏像。村を数々の災いから守ってきたその神聖な守り神“オンバク”が作られてから、24年。まもなく、それを記念する式典が開催される。

 ある晩、“オンバク”像の首が切り落とされ、何者かによって持ち去られてしまった。犯人は、この村出身のドン(ワンナキット・シリプット)。彼はバンコクで、冷酷なコム・タン(スチャオ・ポンウィライ)率いる密輸団の仲間になっていたのだった。この事件を災いの前兆と見なした村の長老たちは、孤児のティン(トニー・ジャー)に希望を託す。僧侶プラ・クルから古式ムエタイを学んだ彼は、“オンバク”像奪還のためにバンコクへ向かう。

 バンコク。ティンはドンの居場所を探るため、同郷のジョージ(ペットターイ・ウォンカムラオ)のもとを訪ねる。だが、彼は孤児の少女、ムエ(プマワーリー・ヨートガモン)とコンビを組んで、イカサマをしながら毎日危険と隣合わせの生活を送っていた。最初は協力的に見えたジョージだが、隙をついてティンの持ち金を奪い、夜の街に消えてしまう。彼を追いかけたティンは、ある場所にたどりつく。そこは毎晩、違法な賭け試合が繰り広げられているコム・タンの闇格闘技場。だが、時すでに遅く、ジョージがティンの金を勝負に賭けてしまっていた。ティンは村人から授かった大事なお金を取り戻すために、自らリングに上がることを決意し、チャンピオンを一撃秒殺。その後も、コム・タンの策略により、各国のファイターたちと闘うことになるが、誰もティンにはかなわない。彼は一躍、“プラドゥの伝説”の称号を得ることになる……。

 その翌日。ティンの熱い想いに心動かされたジョージは、ティンとともにドンの居場所を突き止めるが、そこには娼婦のンゲク(ルンラウィー・バリジンダークン)がドラッグまみれで倒れていた。ドンはその場から逃亡、トゥクトゥク(3輪タクシー)での大追跡の末、ティンはチャオプラヤ川の養殖場に沈む、多数の石像を発見する。それはコム・タンが密売のため、水中に隠していた国宝級の美術品だった。一方、病院で息を引き取ったンゲクの姿を見て、ムエは号泣する。2人は姉妹で、妹の学費のために姉はドンのもとで働いていたのだ。悲しむ間もなく、ムエはコム・タンに人質に取られてしまい、コム・タンは彼女と“オンバク”像を返すことを条件に、ティンに最強の用心棒・サミン(チャタポン・パンタナアンクーン)とのムエタイ試合を持ち掛ける。だが、それもコム・タンの仕組んだ罠に過ぎなかった。

 果たして、ティンは“オンバク”像を無事に取り戻し、災いが続くノンプラドゥ村を救うことができるのか?“プラドゥの伝説”ティンの命を懸けた最後の闘いがいま、始まる!!


キャスト_ トニー・ジャー、ペットターイ・ウォンカムラオ、プマワーリー・ヨートガモン、ルンラウィー・バリジンダークン、チェータウット・ワチャラクン
監 督_ プラッチャヤー・ピンゲーオ
備 考_ 脚本:スパチャイ・シティアンポーンパン/撮影:ナタウット・キティクン/武術指導:バンナー・リットグライ、トニー・ジャー/製作総指揮:ソムサック・デーチャラタナプラスート/サハモンコン・フィルム・インターナショナル提供/2003年/タイ映画/カラー/ビスタ/108分/原題:「ONG-BAK」/日本語字幕:風間綾平
公 開_ 7月24日(土)より 渋谷東急ほか全国松竹・東急系ロードショー
公式サイト_ http://www.mach-movie.jp/


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