_ みんな誰かの愛しい人


人生は、感動と発見の宝石箱!
幸せ気分にホロリと酔える、フレンチ仕立ての人生劇場


今年のカンヌ国際映画祭で見事<脚本賞>に輝いた「みんな誰かの愛しい人」は、期待と挫折の間で揺れ動く人間模様を、可笑しくも鋭く描いた感動作。尊敬されたい、綺麗になりたい、安心したい、そして愛されたい・・・!

 そんな誰もが持つ願望によって苦しんでいる人たちを、暖かく描きだす。その深い洞察力と心の機微を捉えたストーリーは万国共通の共感と感動を呼び、世界11カ国の批評家たちによるカンヌ映画祭星取りランキングでは、コンペ部門全18作品のなかで、パルムドールに輝いた「華氏911」や「誰も知らない」を押さえ、堂々の第一位に輝いた。

 監督・脚本は自らも女優として出演しているフランスの新星アニエス・ジャウイ。アカデミー賞外国語映画賞ノミネートを果たし注目を集めた初監督作品「ムッシュ・カステラの恋」に続き、本作では39歳という若さで見事カンヌ脚本賞を射止めた。どのシーンや、どの台詞にも、思わず頷いてしまう人間の弱さ、強さ、野心、そして願望が少しずつ加えられている。

 決して完璧ではないが、どこか微笑ましい主人公たち。彼女たちが失敗を繰り返しながらも一歩づつ前に進み、自分の手で宝石を掴み取ったとき、私たちは人生の素晴らしさを知り、自分にとっての大切な誰かを、今まで以上に愛しく思うに違いない。




ナンバーワンより、オンリーワン。

 有名大作家を父親に持つ二十歳のロリータは、親の影に隠れてパッとしない自分にコンプレックスを持っている。一番の悩みは、理想とは程遠いぽっちゃり体型だが、皮肉にも、父の連れてきた新しい母は、自分と年の変わらぬスレンダーな美女。父親が自分に無関心なのは、容姿のせいだと考え、唯一の特技である歌で父の気を引こうとするが、自己中心的でワガママな父には気づいてもえない。ジャーナリストの卵であるボーイフレンドに対しても、父とのコネが目当てでは・・・と疑心暗鬼になってしまう。

 一方、ロリータの歌の教師シルヴィアは、売れない作家を夫に持つ。夫の才能を信じ、日々、夫を励まし支える彼女は、自分の仕事には、とりたてて情熱を持っていない。練習をせがむロリータのことも初めは疎ましく思っていたが、あるとき、ロリータの父の素性を知り、夫のために急接近。晴れて、夫はビッグ・チャンスを手にするが、そんななか、シルヴィアのロリータに対する感情は、徐々に変化していき・・


キャスト_ ジャン=ピエール・バクリ「ムッシュ・カステラの恋」/マリルー・ベリ/カイネ・ボウヒザ/ローラン・グレヴィル「カミーユ・クローデル」/アニエス・ジャウィ「ムッシュ・カステラの恋」
監 督_ アニエス・ジャウィ「ムッシュ・カステラの恋」
クレジット_ 上映時間:111分/フランス/フランス公開:2004年/仏題:COMME UNE IMAGE/英題:LOOK AT ME /提供・配給:ギャガ・コミュニケーションズ
公 開_ 10月30日(土)より、銀座テアトルシネマ他にて全国順次ロードショー
公式サイト_ http://www.gaga.ne.jp/dare-ai/


_Movie Information Dondetch_