_ アレキサンダー


なぜ、20歳で王になれたのか?
なぜ、10年で世界を征服できたのか?
そして謎に包まれた死の真相とは──?
2300年の時を経て、今明かされる史上最大のミステリー! 総製作費200億円の壮大なスケールで描く一大スペクタクルドラマ!


 栄光と孤独、波乱に満ちた生涯に隠された謎の数々
 世界の歴史を語る上で、忘れてはならない人物──アレキサンダー大王。誰もが、その名を知ってはいるが、32年という短すぎる生涯に、今なお解明できない数々の謎があることは、ほとんど知られていない。史上初めて世界を統一したマケドニアの若き王──そんな世界史の教科書の、わずか2、3行の記述では到底語り尽くせない栄光と孤独、波乱に満ちたドラマが、世界の命運をその手に握った男の生涯に隠されているのだ。

 ──なぜ、わずか20歳で王になれたのか? ただの一度も戦いに負けなかったというのは本当なのか?
 たった10年で、どうやって世界を征服したのか? 権力も名誉も手に入れてなお、最果ての地へと侵攻の旅を続けた目的は? そして、謎に包まれた死の真相とは?──

 ハリウッドが、これほどまでに驚きに満ちた人物の物語を放っておくはずがない。ここ数年、アレキサンダーの壮大な生涯を映画化するという企画は、何度も持ち上がっていた。しかし、それはいつも叶わぬ夢として終わってきた。現在のギリシア、ブルガリア、トルコ、エジプト、シリア、イラク、イラン、アフガニスタン、パキスタンなどを経て、インドまで辿り着いたアレキサンダーの征服の旅と、行く先々の当時の文明を再現するには気の遠くなるような時間と製作費が必要だからだ。さらに、一番の難題は、2300年もの間、誰も解き明かせなかったアレキサンダーの"謎"に取り組まなければならないことだ。

 しかし、遂に勇気と情熱にあふれた監督が現れた。「プラトーン」「7月4日に生まれて」「JFK」「ニクソン」などで、現代社会の裏側に潜む驚愕の真実を暴き続けた、アカデミー賞監督オリバー・ストーンだ。彼は、少年時代からアレキサンダーの生涯の物語に魅了され、ニューヨーク大学で映画を学んでいた時から、すでに映画「アレキサンダー」の構想を抱いていた。オリバー・ストーン監督のライフ・ワークと言えるこの企画に、「ターミネーター3」のモリッツ・ボーマンや、「スパイ・ゲーム」のイアイン・スミスなど、名だたるプロデューサーが名乗りを上げた。そして、総製作費200億円、アメリカ・アジア・ヨーロッパ・アフリカの4大陸をまたにかけての製作という、ビッグ・プロジェクトが実現したのだ。

 史上初の偉業を成し遂げながら、時代の先を行き過ぎたために孤独だったアレキサンダー。2300年の時を経て、このヒーローに真に共感できるのは、21世紀に生きる私たちだと確信するオリバー・ストーンが今、監督生命のすべてを賭けて、史上最大のミステリーに挑む! 豪華スタッフ・キャストが注いだ超一流の才能と渾身の情熱。

 紀元前356年、アレキサンダーは、マケドニア王フィリッポスとその妻オリンピアスとの間に生まれる。父と母は絶えず争い、アレキサンダーの幼い日々に安息の時はなかった。息子を王にすることだけに情熱を燃やす母、オリンピアス。我が子にすら権力を奪われることを恐れ、彼を突き放す父、フィリッポス。両親の愛に飢えたアレキサンダーは、ヘファイスティオンら同年代の友人たちとの友情に心の平安を見出すのだった。

 やがてアレキサンダーは、格闘の技に秀で、学問でも家庭教師のアリストテレスも一目置く才能を見せる。そんなある日、突然フィリッポスが何者かに暗殺される。悲しみも癒えないうちに王となった20歳のアレキサンダーは、世界征服へ旅立つ。しかし、アレキサンダーの圧倒的な勝利の陰には、愛と憎しみ、陰謀と涙が渦巻いていた──父の死の真相、母の企み、異国の妻の野望、友の裏切り、禁断の愛、過酷な道のり......。一体、世界の果てでアレキサンダーが手に入れたかったものは、何だったのか?

 希望に輝く瞳、強い意志で結ばれた唇、恐れを知らない若さと美しさを誇るアレキサンダーを演じるのは、今最も注目されている若手俳優、「フォーン・ブース」「S.W.A.T.」のコリン・ファレル。オリンピアスには、美貌、演技力、存在感のすべてを併せ持つ、アカデミー賞女優のアンジェリーナ・ジョリー。アレキサンダーの部下で、後にエジプト王となるプトレマイオスには、「羊たちの沈黙」でアカデミー賞受賞以来、何度も同賞にノミネートされている名優アンソニー・ホプキンス。その他、アレキサンダーの父、フィリッポス王には、「ドアーズ」のヴァル・キルマー、アレキサンダーの親友ヘファイスティオンに「パニック・ルーム」のジャレッド・レト、野心を抱く将校カッサンドロスに「ベルベット・ゴールドマイン」のジョナサン・リース・マイヤーズ、アレキサンダーの第一夫人ロクサネには「25時」のロザリオ・ドーソンが扮している。

 スタッフにも錚々たる顔ぶれが集まった。音楽は「炎のランナー」でアカデミー賞を受賞した名匠ヴァンゲリス。自らのルーツ、ギリシア音楽を意識した荘重な楽曲を書き上げた。大自然を背景に登場人物の心情を切り取った撮影監督は、「8Mile」のロドリゴ・プリエト。史実に忠実な衣装は、「眺めのいい部屋」でアカデミー賞を受賞したジェニー・ビーヴァン。また、著書である「アレクサンドロス大王」が、世界中でロングセラーになっているロビン・レイン・フォックスが、アドバイザーとして参加している。

 莫大な製作費をかけて再現されたのは、紀元前3世紀の、雄大で華々しい地中海世界がまさに創世されようとする姿。マケドニアの宮殿、失われた世界的遺産アレキサンドリア図書館、そして世界7大不思議に数えられる空中庭園を擁した、壮麗な美しさを誇る古代都市バビロン。さらに、わずか4万の兵で、25万の兵を率いるペルシア帝国軍と激突した歴史的大戦・ガウガメラの戦いを、息をもつかせぬ迫力で描ききる。
 2005年、壮大なスケールで描く一大スペクタクルドラマが幕を開ける!




転がり落ちた王の指輪
紀元前323年。張り詰めた空気が、バビロン宮殿を満たしている。
うめき声と共に誰にともなく差し出された、まだ若い手が力尽き、掌から王の指輪が転げ落ちる…。


◆王の生涯のただ一人の生き証人
マケドニアのアレキサンダー大王(コリン・ファレル)が32歳の若さで亡くなってから、40年の歳月が流れた。地中海を一望できるアレキサンドリア図書館のテラスで、エジプト王プトレマイオス(アンソニー・ホプキンス)が、自伝の口述を始めている。その中で、若き日に仕えたアレキサンダーの数奇な生涯を、詳らかに語るつもりだった。王との栄光の日々を思い出し、年老いた瞳に輝きを取り戻すプトレマイオス。果たして彼は、胸に秘め続けたあの真相を告白するつもりなのか?

◆憎み合う父母の間で育ったアレキサンダー
紀元前360年頃、かつて勢力を誇ったギリシアは衰退し、代わって一帯を制していたのはペルシア帝国だった。そこへ突然頭角を現したのが、マケドニアの王フィリッポス(ヴァル・キルマー)だ。無学だが屈強な羊飼いを集めて、強大な軍を作ったのだ。 紀元前356年、フィリッポスと西方の王国の出身である妻オリンピアス(アンジェリーナ・ジョリー)の間にアレキサンダーが生まれる。彼が物心ついた頃には既に、父と母は激しく争っていた。大酒を飲んでは男女構わず手を出す粗暴なフィリッポスを嫌悪していたオリンピアスは、快楽と狂気の神ディオニュソスへの崇拝に魂を捧げ、世界の頂点に立つという野望を息子に注ぎ込むのだった。

◆10代半ばにして、愛と孤独を知る少年時代
アレキサンダーに初めて心の平安をもたらしたのは、プトレマイオスら同年代の友人たちとの友情だった。中でもヘファイスティオンは特別な存在だった。格闘の技に秀で、学問でも家庭教師のアリストテレス(クリストファー・プラマー)も一目置く突出した才能を示すアレキサンダー。彼はこの頃、荒馬ブーケファラスと出会う。父と母、民衆の見守る中、見事この馬を乗りこなした時から、一人と一頭は"生涯の友"となった。
ある日、珍しく息子を連れ出したフィリッポスは、古い宮殿の地下のギリシア神話の壁画を見せる。勇者アキレスの絵の前で目を輝かせるアレキサンダー。短くも栄光に満ちた彼の人生に憧れていたのだ。恐ろしい神々を指し示しながら、栄華と挫折を繰り返す人間の悲しい運命を語るフィリッポス。アレキサンダーは、初めて父の孤独を知る。

◆母の苦悩「フィリッポスはあなたに王位を譲らないわ」
フィリッポスは正統なマケドニアの血筋の新しい妻を迎える。既に彼女は妊娠しており、男の子が生まれれば、王位継承権を奪われるかもしれない。オリンピアスは、どんな手を使っても、それを阻止することを決意する。

◆一瞬にして誕生した20歳の王
紀元前336年、嵐のように突然全てが一変した。フィリッポスが何者かに暗殺されたのだ。ペルシア帝国のダレイオス王が黒幕との噂もあった。アレキサンダーは20歳の若さで即位するが、ギリシアはこれを無視、激怒したアレキサンダーは、テーバイの人々を虐殺する。さらにアジア各地に進軍、全ての戦いに圧勝して西アジア全域を制覇、24歳でエジプトの王となる。人々はその無敵の強さを畏れ、彼を「ゼウスの子」と崇めた……。


キャスト_ アレキサンダー:コリン・ファレル/オリンピアス:アンジェリーナ・ジョリー/プトレマイオス(老年):アンソニー・ホプキンス/フィリッポス:ヴァル・キルマー/ロクサネ:ロザリオ・ドーソン/ヘファイスティオン:ジャレッド・レト
監 督_ オリバー・ストーン
公 開_ 2005年 新春第2弾ロードショー
公式サイト_ http://www.alexander-movie.jp


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