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![]() 過去と未来、記憶と幻想の境界を越える新感覚サスペンス・ドラマの誕生 ![]() 『戦場のピアニスト』でアカデミー主演男優賞に輝き、超大作『キング・コング』での熱演も記憶に新しいエイドリアン・ブロディ。『ラブ・アクチュアリー』『プライドと偏見』などで眩いばかりの輝きを放ち、その美貌と演技力にますます磨きがかかるキーラ・ナイトレイ。ハリウッドで今、一番勢いのあるふたりが出演を切望し、初競演を果たした話題作が『ジャケット』だ。 1992年と2007年という2つの時を超えて、4日後に迫る自らの謎の死の真相を探るサスペンス・ドラマ。ラヴ・ロマンス、SF、ミステリーといった多様なジャンルの要素を含みつつ、過去と未来、記憶と幻想の境を描く斬新な世界観には、誰もが引き込まれずにいられない。その緻密にして意外性に満ちたストーリー展開とめくるめくヴィジュアル・イメージは、通常のハリウッド映画の枠組みを軽々と超え、『メメント』『エターナル・サンシャイン』といった近年の先鋭的な個性派作品に匹敵するインパクトを観る者にもたらすはずだ。 ![]() ある<ジャケット>を着せられ、死体安置用の引き出しの中に閉じ込められるという実験的な治療。暗闇の中で意識を失ったジャックはやがて15年先の2007年へとタイムスリップしていた。そこで彼はジャッキー(キーラ・ナイトレイ)という若いウェイトレスと出会い、自分が1993年1月1日に死亡したというという驚愕の事実を知らされる。1992年の病院に引き戻されるたびにジャケットに身を包んで2007年を訪ね、自らの死の真相を探りあてようとするジャック。やがてジャッキーとかけがえのない絆で結ばれたとき、ジャックに残された時間はわずか4日間だった……。 突きつけられる残酷な運命。断片的に甦ってくる失われた記憶。そして容赦なく迫りくる死へのタイムリミット。未来と過去を行き来するごとに登場人物を取り巻く状況が変化し、謎と真実が入れ替わるようにして浮かび上がるリアルな緊迫感がこもったストーリーから、ひとときも目を離すことができない。 ■過去を失った男。未来を失った女。時を越えて2人が出会う時、絶望は希望に変わる。 さらに、この奇想天外にしてスリリングなドラマの根底に流れているのは、限りなく死に近い極限状況でもがくジャックの生への渇望だ。ジャックが恋に落ちるジャッキーは、かつて彼が1992年に道ばたで偶然出会い、心を通わせた少女。あれから15年間、唯一の肉親である母を亡くし、辛い人生を歩んできたジャッキーは、美しく成長を遂げながらも孤独の影を宿している。本作は、そんな現在に絶望して生きるジャッキーと、彼女の運命を変えてあげたいと願うジャックが織りなす愛と希望の物語でもある。衝撃的でありながら、この上なく切ないエモーションが滲み出す結末を見届けた人々は、しばしその愛おしい余韻に浸ることになるだろう。 ![]() 寡黙ながらも情熱を秘めたジャックを繊細に演じきったエイドリアン・ブロディと、強さと儚さが同居するジャッキーの心情を見事に表現したキーラ・ナイトレイ。彼らをサポートする脇役陣も見逃せない。ジャックが収容される病院の医師たちに扮するのは、名優クリス・クリストファーソンと、実力派女優ジェニファー・ジェイソン・リー。そのほかピアース・ブロスナンの後を継ぐ6代目ジェームズ・ボンドに決定したダニエル・クレイグらの曲者が重要な役どころで登場する。 充実のキャストのアンサンブルを指揮し、絶妙の話術を披露するのはイギリスの気鋭ジョン・メイブリーだ。画家ベイコンの伝記映画『愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像』で脚光を浴び、ザ・スミス、シンニード・オコーナーといった大物ミュージシャンのビデオクリップを手がけてきた異能のクリエイターが、陰影に富んだスタイリッシュな映像世界を構築。なかでも闇の中に閉じ込められたジャックの脳裏をよぎる記憶の数々をヴィジュアル化した、サブリミナルなフラッシュ映像が観る者の感性を刺激する。 ちなみにメイバリーに白羽の矢を立てたのは、あのスティーヴン・ソダーバーグ。彼は盟友ジョージ・クルーニーとともに、本作のプロデューサーを務めている。そう、この『ジャケット』は、『オーシャンズ12』『シリアナ』『グッドナイト&グッドラック』など矢継ぎ早に斬新な快作を世に送り出し、映画界に新風を吹き込むソダーバーグ&クルーニーのプロダクション〈セクション・エイト〉が放った野心作なのである。 (c) 2004 VIP MEDIENFONDS 2/VIP MEDIENFONDS 3/MP PICTURES. All Rights Reserved.
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