_ 初恋


二人は、愛の共犯者。三億円事件の犯人は、18歳の女子高生……!?

「府中三億円強奪事件」。ビートたけしや織田裕二が犯人を演じたドラマや映画などでも繰り返し取り上げられてきた、あまりにも有名な事件。しかし、こんな物語は聞いたことがあるだろうか。犯人は18歳の女子高生だったと。

 02年に中原みすずによって書かれた原作小説「初恋」の中で、“みすず”という名の18歳の女子高生はこう語り始める。「私は『府中三億円強奪事件』の実行犯だと思う」と。著者と主人公は同一人物か?この物語は実話なのか、フィクションなのか・・・??

 みすずを演じるのは、映画『NANA』やNHK連続テレビ小説「純情きらり」で主演を務めるなど、今飛ぶ鳥を落とす勢いの宮アあおい。原作を読み10代最後に出演を切望したというだけあり、みすずの持つ影と光を見事に描き出す。また、みすずの運命を大きく変える東大生の岸役には、ドラマ「ごくせん」「白夜行」「おいしいプロポーズ」や映画『パッチギ!』などに出演し、様々なキャラクターを見事に演じ分ける期待の若手俳優小出恵介。この二人の、言葉少なながらも秘めた想いを強く感じさせる演技は、三億円事件の裏に隠された、どこまでも純粋でどこまでも切ない「初恋」を描くのには欠かせない。何故18歳の少女は三億円を盗むに至ったのか。永遠の闇へと葬られた三億円事件の真相とは。

 今、一人の少女の初恋が、昭和犯罪史上最大の謎の扉を開きはじめる……。

■永遠に解決されない事件、永遠に終わらない初恋

 1968年12月10日。高校生のみすず(宮アあおい)は、男物の警察官の衣装に身を包み、府中刑務所脇で白バイを走らせていた。目の前には東芝府中工場のボーナス三億円を積んだ現金輸送車。一気にバイクを加速させ、輸送車に向かって叫ぶ。「止まりなさい!この車にはダイナマイトが仕掛けられている―」

 この日から遡ること数年。みすずはひとり孤独の中にいた。家にも学校にも居場所はなく、誰にも心を開かない毎日。ずっとそんな日々が続くと思っていたとき、みすずは新宿のジャズ喫茶Bで謎めいた東大生の岸(小出恵介)とその仲間たちに出会う。生まれて初めて味わう“仲間”という温かい感覚。そして、みすずの中に生まれた初めての恋心。みすずと岸はどんどん惹かれ合っていく。その恋が、歴史に残る大事件を生むとも知らずに。

 そうして迎えた1968年12月10日。何故18歳の少女は三億円を盗むに至ったのか。そして、事件に交差していく二人の恋の行方は……。

私はこの物語を、実話だと思っています。
真実だからこそ、みすず、この役を大好きになりました。
あの「三億円事件」の裏に隠された、切ない初恋の想い出。
どうか、あなたも感じてみてください。
宮アあおい


※三億円事件:1968年12月10日。東京の府中で、東芝社員のボーナス3億円(現在の約30億円)が、白バイ警官に扮した何者かに盗まれた。事件解決に投入された捜査員延べ16万人、費用9億9000万円という大捜査網が張られたにもかかわらず、1975年に時効を迎え、永遠に迷宮入りとなった完全犯罪。

(C)2006ギャガ・コミュニケーションズ

キャスト_ 宮アあおい/小出恵介/宮ア将/小嶺麗奈/柄本佑/青木崇高/松浦祐也/藤村俊二
監 督_ 塙幸成
公 開_ 6月10日(土)より、 シネマGAGA!他全国ロードショー
公式サイト_ http://www.hatsu-koi.jp


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