『おとうと』オススメ最新映画情報


_ おとうと




山田洋次監督10年ぶりの現代劇。 私たちがスクリーンにみるのは、現在とこれからの日本の姿です。

東京の郊外で堅実に生きてきた姉(吉永小百合)と、大阪で芸人に憧れいつしか年齢を重ねてしまった弟(笑福亭鶴瓶)との再会と別れを、優しく切々と謳いあげる、笑いと涙にあふれた物語です。山田洋次監督にとっては、2000年公開の『十五才 学校IV』以来10年ぶりの現代劇となります。

早くに夫を亡くし、東京郊外の商店街で小さな薬局を営みながら、女手ひとつで娘を育てる高野吟子役には、名実共に日本を代表する映画女優、吉永小百合。その破天荒な生き方で何かと問題を起こす吟子の弟・鉄郎役には、俳優としても活躍目覚しい笑福亭鶴瓶。

そして、吟子の娘・小春役に蒼井優、小春の幼馴染・亨役に加瀬亮が扮します。また、加藤治子、小林稔侍、石田ゆり子、小日向文世、笹野高史、森本レオら実力派キャストがドラマを紡ぎます。

戦後の昭和に生まれ育った姉と弟の切りようにも切れない絆を、バブル景気の直前に生まれた娘の眼を通して描く本作で、私たちがスクリーンにみるのは、現在とこれからの日本の姿です。

◆『おとうと』完成報告会見/於:ザ・プリンス パークタワー東京 コンベンションホール

山田洋次監督:
この映画を作りながら、「私が育ったのは、ホームドラマを作る伝統をもった大船撮影所だったのだな」とつくづく感じていました。
僕が若い時は、「何と言ったって黒澤明監督で、小津安二郎なんて古臭」いと若者らしく思っていたものなのですが、自分が監督として年月を経るごとに、小津監督という人の偉大さがわかってきて、『おとうと』を始める前にも小津さんのいろいろな作品を見直してみました。ですから、この作品は市川崑監督と小津監督に捧げようと思っております。

また、この家族の物語は、このキャストがいたからできたんだと思っています。よろしくお願いいたします。

吉永小百合:
今日はお忙しいところお越し頂き本当にありがとうございます。
「こんな弟がいたら、私自身はどんな風に受け止めるだろう」と考えながら、吟子という役を演じました。このお姉さんは真面目でしっかりしている人なのですが、弟がこんな風になってしまった時に、私だったらここまで支えてあげられなかったかもしれないと思いました。

また鶴瓶さんが壮絶なダイエットをなさって、日に日にやせていらっしゃるのを見ていて胸が苦しくなる思いで、そういう思いが芝居ではなく自然に出せたかもしれないと思っております。私にとってとても大切な作品になりました。大勢の皆様に見ていただきたいと願っております。

笑福亭鶴瓶:
たくさん来ていただいてありがとうございます。
この作品に出会えて本当に嬉しかったです。僕が演じた鉄郎は、救いようのない男なのですが、吉永さん、蒼井さん、石田(ゆり子)さんに看取られながら死んでいくんです。むちゃくちゃな男が一番幸せな死に方をするんです。

僕は2か月で15キロやせたんですが、痩せるのがすごく楽しかったです。その間に吉永さんが大根スープとかいろいろもってきてくださったんですが、最後には「もうやせないで。私が太るから」と言われて、ほんまに幸せでした。「死んでも良いわ」と思いました。

周りの人、タモリさんとか西田さんに怒られるんですよ。この記者会見を見てもみんな怒ると思います(笑)。もういっぺんクランクインしたいなと思います。幸せな作品に出られて、本当に幸せです。

蒼井優:
皆様、お忙しい中、お越し頂き本当にありがとうございます。
私は山田監督の映画に出るのがずっと夢だったので、今回お声をかけて頂いて本当に嬉しかったです。現場に入っても、あんなに監督を 中心とした輪が強い現場は初めてでした。だからこそ『おとうと』という作品に深みが増していくのだなという気がしました。

その一員として自分がいられたということ、こんなに幸せなことはないと思います。ぜひ現場の温かさを劇場に来てくださった皆さんにも感じていただけたらと思っていますので、よろしくお願いします。


C)2010「おとうと」製作委員会

監 督  山田 洋次
キャスト  吉永小百合/笑福亭鶴瓶/蒼井 優/加瀬 亮/小林 稔侍/森本 レオ/芽島 成美/田中 壮太/ラサール石井/佐藤蛾次郎/池乃めだか
公 開  2010年1月30日(土)全国ロードショー
公式サイト  http://www.ototo-movie.jp/

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