_ 風にそよぐ草


第62回カンヌ国際映画祭 審査員特別賞 特別功労賞 受賞

『二十四時間の情事』、『去年マリエンバードで』1948年にデビューして以来、その革新的手法で映画史に数々の名作を残してきたフランスの巨匠アラン・レネ監督最新作。芳醇なワインのごとき、大人のための恋愛映画。

観る者は、サスペンス溢れる謎めいたオープニングにワクワクし、なかなか噛み合わない二人の想いから生まれる喜劇的状況にクスリと笑い、妄想を募らせる主人公にハラハラし、その後のシュールな展開に呆然と息を呑むことに。

御年89歳とは思えない瑞々しさに満ちながら、熟達した映像表現と、大人の遊び心を持ち合わせた本作は、第62回カンヌ国際映画祭コンペ部門に出品。アラン・レネ芸術の一つの到達点として世界の映画を虜にし、審査員特別賞、特別功労賞をダブル受賞。



歯科医のマルグリットはある日、街で引ったくりに遭いバッグを
持ち去られる。駐車場の片隅に捨てられた、バッグの中にあった財布。

拾ったのは、初老の紳士ジョルジュ。中に入っていたマルグリットの小型飛行機操縦免許の写真を見て、彼の中で何かが弾けた。

警察に届け、マルグリットの元に戻った財布。彼女がお礼の電話をかける。ジョルジュが、妻と子供たちと食卓を囲んでいる最中、電話のベルが鳴った。「お礼を」、「それだけ?」、「他に何を?」、「会いたいとか」、「必要を感じないわ」、「がっかりだ」。こうして始まったふたりの関係は、周囲を巻き込みながら、思いもよらない方向に転がり始める。

(c) F Comme Film.

監 督  アラン・レネ
キャスト  サビーヌ・アゼマ、アンドレ・デュソリエ、アンヌ・コンシニ、エマニュエル・ドゥヴォス、マチュー・アマルリック、ミシェル・ヴュイエルモーズ、エドゥアール・ベール
公 開  12月17日(土)、岩波ホールほか全国順次ロードショー
公式サイト  http://kaze-kusa.jp/

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