_ アントキノイノチ


第35回モントリオール世界映画祭イノベーションアワード受賞

人間関係が希薄になりつつある現代社会の中で生まれた「遺品整理業」という職業を通して成長する若者の姿と、「生と死」という切実なテーマを真摯に描いた「アントキノイノチ」(さだまさし著、幻冬舎文庫)。
本書が、2010年『告白』『悪人』などに出演し、躍進目覚ましい岡田将生と、『余命1ヶ月の花嫁』での演技が高く評価された榮倉奈々、そして第61回ベルリン国際映画祭で『ヘブンズ ストーリー』が2冠を遂げた瀬々敬久監督により、遂に映画化。第35回モントリオール世界映画祭イノベーションアワード受賞作品。

■瀬々敬久監督
さだまさしさんの原作を読んだ時期、ちょうど世の中で無縁社会や孤独死といった言葉が話題になっていて、マスコミでも報じられていました。そんな社会背景の中で、命のつながりについて考える映画になればと思って本作を作りました。

本作で描いた遺品整理業という仕事は、孤独死をした方の遺品を、遺族の代わりに整理をして、大事なものを遺族の方にお戻しする仕事です。そして、本作がクランクインしたのは今年の3月1日でしたが、あの震災の当日は、とある団地で撮影をしていました。スタッフの中には帰宅する事もできず、現場に泊まった人もいました。

『映画はなくても日常生活には支障はないのではないか?』『今、この時期に果たして映画を撮影していてよいのか?』そんな葛藤を抱えながら撮影に臨んだスタッフもいたのではないかと思いますが、あの震災を境に、やはりみんな人とのつながり、絆を求めているのだなと思いました。そんな状況の中で作った映画です。主人公の2人は心に傷を負っていますが、生き残った人の苦しみや悲しさをも体現していると思います。

映画を通して、人と人のつながりや命の大切さが伝わっていけば良いなと思います。また、キャスト、スタッフ、撮影に協力してくれた街の皆さんに感謝します。

【モントリオール世界映画祭】
カナダ・モントリオールにて毎年開かれている映画祭。今年で35回目を迎える。世界12大映画祭のうちのひとつで、カンヌ、ベネチア、ベルリンの世界3大映画祭に次ぐ北米最大規模の権威ある映画祭。近年は、立続けに日本映画が受賞しており、日本と縁が深い。
今回、「アントキノイノチ」と「わが母の記」は、ワールド・コンペティション部門に出品された。



高校時代のある事件がきっかけで、心を閉ざしてしまった永島杏平。
父の紹介で遺品整理業の現場で働き始めた杏平は、久保田ゆきと出会う。

命が失われた場所で共に過ごす中で、次第に心を通わせていく2人。そんなある日、ゆきは衝撃的な過去を杏平に告げる。そして、杏平の前から姿を消してしまう――。

自らの過去に向き合い、そこから一歩ずつでも前に進もうと願う若者を丁寧に描ききった、心揺さぶる感動作。

※遺品整理業=故人の残した品(遺品)を遺族に代わって片づけをする、いわば「天国の引越し屋さん」。故人の残したものを、大切なものと不要なものに分類し、大切なものは形見分けや合同供養を行う。

(C)2011「アントキノイノチ」製作委員会

監 督  瀬々敬久(『感染列島』、『ヘヴンズ ストーリー』)
キャスト  岡田将生/榮倉奈々/原田泰造/松坂桃李/染谷将太/檀れい/鶴見辰吾/柄本明/堀部圭亮/吹越満/津田寛治/宮崎美子
公 開  2011年11月19日(土)全国ロードショー
公式サイト  http://antoki.jp

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