_2007年・第64回ベネチア国際映画祭



■2007年・第64回ベネチア国際映画祭
 8月29日よりイタリア・ヴェネチアで開催されていた、伝統と格式を誇る世界最古の国際映画祭・第64回ベネチア国際映画祭は、最終日の9月8日、授賞式が行われ以下の各賞が決定しました。
 コンペティション部門最大の注目、金獅子賞(最優秀作品賞)に選ばれたのは、アン・リー監督の『ラスト、コーション』。 同監督は2005年の『ブロークバック・マウンテン』に次いで2度目の受賞となりました。銀獅子賞(優秀監督賞)は『リダクテッド』のライアン・デ・パルマ監督、優秀男優賞は日本にもファンが多いブラッド・ピット、同女優賞はこちらもお馴染みのケイト・ブランシェットがそれぞれ受賞。日本から出品された三池崇史監督の『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』は残念ながら受賞成りませんでした。
 今年のヴェネチアは上記『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』がコンペティション部門に出品された他、北野武監督の『監督・ばんざい!』が特別招待作品として上映、オリゾンティ部門(コンペ外)に青山真治監督の『サッド ヴァケイション』が出品、 さらにコンペ部門の中には久石譲が音楽を手掛けた姜文監督の『日はまた昇る』も含まれるなど、日本の映画ファンにとって大変楽しい映画祭だったと言えるのではないでしょうか。
 審査委員長チャン・イーモウ監督らが選んだ最優秀作品は、アジア圏映画の『ラスト、コーション』。1997年・第54回の北野武監督作品『HANA-BI』以来となる日本映画のグランプリ・金獅子賞は成りませんでしたが、3年連続してアジア圏映画が金獅子賞に選出されたことから、今後の日本作品がますます楽しみになってきました。来年に期待しましょう。主な受賞結果及び今年のコンペティション出品作は以下の通りです。

 主な受賞作品一覧

■グランプリ・金獅子賞
『Se, jie (Lust, Caution)/ラスト、コーション』(アン・リー監督)
■監督賞・銀獅子賞
ブライアン・デ・パルマ監督『Redacted/リダクティッド』
■審査員特別賞
『La Graine et le mulet/ザ・シークレット・オブ・ザ・グレイン』(アブデラティフ・クシシュ監督)
『I'm not There/アイム・ノット・ゼア』(トッド・ヘインズ監督)
■主演男優賞
ブラッド・ピット『The Assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford/ジェシー・ジェームス暗殺』
■主演女優賞
ケイト・ブランシェット『I'm not There/アイム・ノット・ゼア』
■マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)
ハフィーザ・ヘルジ『La Graine et le mulet/ザ・シークレット・オブ・ザ・グレイン』
■オゼッラ賞(優秀撮影賞)
ロドリゴ・プリエト『Se, jie (Lust, Caution)/ラスト、コーション』
■オゼッラ賞(優秀脚本賞)
ポール・ラバティ『It' a Free World.../イッツ・ア・フリー・ワールド…』
■特別獅子賞
ニキータ・ミハルコフ監督『12』

 コンペティション出品作一覧(公式サイトより/日本語表記は原題を含みます)

ジョー・ライト監督
『Atonement/贖罪』123分
ウェス・アンダーソン監督
『The Darjeeling Limited/ダージリン有限会社』91分
ケネス・ブラナー監督
『Sleuth/スルース』86分
ユーセフ・シャヒーン監督
『Heya fawda (Le Chaos)』122分
ブライアン・デ・パルマ監督
『Redacted/リダクテッド』90分
アンドリュー・ドミニク監督
『The Assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford/ジェシー・ジェームス暗殺』155分
パオロ・フランキ監督
『Nessuna qualit agli eroi』102分
トニー・ギルロイ監督
『Michael Clayton/マイケル・クレイトン』119分
ピーター・グリーナウェイ監督
『Nightwatching/レンブラントの夜警』134分
ホセ・ルイ・グエリン監督
『En la ciudad de Sylvia』90分
ポール・ハギス監督
『In the Valley of Elah』120分
トッド・ヘインズ監督
『I'm not There/アイム・ノット・ゼア』135分
姜文監督
『Taiyang zhaochang shengqi (The Sun Also Rises)/日はまた昇る』116分
リー・カンション監督
『Bangbang wo aishen (Help Me Eros)』107分
アブデラティフ・クシシュ監督
『La Graine et le mulet』151分
アン・リー監督
『Se, jie (Lust, Caution)/ラスト、コーション』156分
ケン・ローチ監督
『It' a Free World.../イッツ・ア・フリー・ワールド…』96分
ヴィンチェンツォ・マーラ監督
『L'ora di punta』96分
三池崇史監督
『Sukiyaki Western Django/スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』121分
ニキータ・ミハルコフ監督
『12』153分
アンドレア・ポルポラティ監督
『Il dolce e l'amaro』98分
エリック・ロメール監督
『Les Amours d'Astree et de Celadon』109分



 ベネチア国際映画祭とは?

 世界には映画祭と呼べるものが400とも500とも言われていますが、中でも歴史と伝統において他の追随を許さないのが、カンヌ、ベルリン、そしてこのベネチアの世界三大映画祭です。特にベネチア国際映画祭の歴史は古く、第1回が開催されたのは1932年(昭和7年)でした(カンヌは1946年、ベルリンは1951年から)。
 ベネチア国際映画祭と言えば当初、「自由な作品の上映」に、製作者、監督、俳優などから賛同を得、その規模を拡大していったのですが、いつしか政治が介入(もともと、ムッソリーニの映画好きは有名で、1935年には映画都市シネチッタを作ったほど)して、受賞作品を変更するというようなスキャンダルが発覚、次第にその権威を失墜していくことになります。カンヌ映画祭の栄華に比べ、その規模、華やかさとも次第に縮小されていくのですが、しかし今でもその伝統は受け継がれ、風格漂う国際映画祭として、その地位は揺るぎ無いものとなっています。
 ベネチアはイタリアの北東部に位置する港町ですが、映画祭は、そのベネチアを「観光都市に」との名目で始められたものでした。実際に映画祭の会場となるのは、ベネチアから船で15分ほど、アドリア海に浮かぶリド島です。ここで毎年8月下旬から9月初旬にかけて1〜2週間程開催されます。リド島はあの「ベニスに死す」で有名な、オテル・デ・バンがあり、現在では、他にも豪華なホテル、別荘などが立ち並ぶ歓楽地となっています。メイン会場は「パラッツィオ・デル・チネマ」。各国から、コンペティション部門に出品してきた作品が連日上映され、他にも招待作などを含めると100本近い作品が、開催中に上映されることになります。審査の対象となるのは、コンペティション部門の作品で、その中から、金獅子賞(最優秀作品賞)、銀獅子賞、主演男優賞、主演女優賞、監督賞などがそれぞれ選出されます。


 日本映画とベネチア映画祭

 過去、日本映画はベネチア国際映画祭と深い関係にありました。特に、戦後間もない1951年、荒廃した日本、そして未だ復興途上の日本映画界において、その中から唯一ベネチアに出品された、黒澤明監督作品「羅生門」が、見事グランプリを獲得したことは特筆すべきことでした。以降、国際映画祭における日本映画の進出が始まり、またその実績も素晴らしく、栄光の50年代と呼ばれることになります。ただし、ベネチア映画祭ではそれ以前の1938年(昭和13年)、既に坂具隆監督作品「五人の斥候兵」が大衆文化大臣賞を受賞しています。
 ベネチア国際映画祭における日本映画の主な受賞作品は、以下の通りです。


1938年「五人の斥候兵」 大衆文化大臣賞
1950年「羅生門」 サン・マルコ金獅子賞/イタリア批評家賞
1952年「西鶴一代女」 国際賞
1953年「雨月物語」 サン・マルコ銀獅子賞/イタリア批評家賞
1954年「七人の侍」 サン・マルコ銀獅子賞
1954年「山椒太夫」 サン・マルコ銀獅子賞
1956年「ビルマの竪琴」 サン・ジョルジョ賞
1958年「無法松の一生」 サン・マルコ金獅子賞
1961年「人間の条件」 サン・ジョルジョ賞/イタリア批評家賞
1961年 三船敏郎 男優賞
1965年「赤ひげ」 サン・ジョルジョ賞
1965年 三船敏郎 男優賞
1967年「上意討ち−拝領妻始末」 国際批評家連盟賞
1989年「千利休−本覺坊遺文」 サン・マルコ銀獅子賞
1991年「無能の人」 国際批評家連盟賞
1995年「幻の光」 金のオゼッラ賞
1997年「HANA-BI」 金獅子賞
2003年「座頭市」 特別監督賞

 金獅子賞他主要部門受賞一覧

 第1回から現在までの金獅子賞(最優秀作品賞)・男優賞・女優賞など主な部門の受賞作品・受賞者を一覧にしました。右フレームからご覧になりたい回数をクリックして下さい。



Dondetch DVD Shopping
全商品オフ!
品揃え日本最大級!

洋画・新作
邦画・新作
アイドルDVD
アイドル一覧1
アイドル一覧2
アイドル一覧3
アイドル一覧4
アイドル一覧5


★主要部門受賞一覧

_Movie Information ドンデッチ映画情報 DVD販売_